Gary Ray: 在庫管理のコツを掴む

28日 2月 2018年 | 3 分(読むのにかかる時間)

(ゲイリー・レイ/Gary Rayは「ブラック・ダイヤモンド・ゲームズ/Black Diamond Games」のオーナーであり、近日ホビー業界に関する本を出版予定です。本日は「2018 GAMA Trade Show」で彼が行った在庫管理についての講演内容をご紹介します。)

在庫管理には大きく分けてふたつの考え方があります。それは「理性」と「感性」です。

「理性」はデータ分析です。数字を集めて分析し、細かく難しい判断を下すことになります。「感性」はお客さまの傾向を知ることです。顧客層を把握し、あなたの感覚で何を残し何を売るか判断します。

貴店が大型店舗なら「理性」の在庫管理を重視し、回転率が悪いゲームの在庫は減らすでしょう。貴店がゲーマーのための隠れ家的な店舗なら、「感性」の在庫管理に大きく依存しているかもしれません。

しかし在庫管理がうまくいっている店舗は、理性と感性のバランスが取れているのです。

データ分析も積極的に行い、その結果を信じられる感覚も身につけましょう。

回転率の分析、売場販売効率の分析、在庫投資粗利益率――それらのデータはあなた自身が好きなゲームに関する難しい判断を助け、あなた自身はプレイしないゲームに関する感覚を掴む助けにもなります。

在庫管理を行う上では、「機会費用」の考え方が大切です。機会費用とは、費用の使い道として良いと思うものがある場合、それ以外の使い道を選択した場合まで広く想定する考え方です。これは、その判断が本当に良いのかを確認する助けになります。ただし機会費用の考え方を活かすには、多種多様な製品を取り扱う必要があります。

そして多種多様な製品を揃えるには資本が必要です。もし貴店が(回転率の良い)マジックのブースターボックスの販売からビジネスを始め、それから(回転率は平均的な)ボードゲームの販売にも手を広げる判断を下した場合、資本がまったく足りないことに気づくかもしれません。新しいビジネスで利益を得られるほどの資本がないことに気づくかもしれません。

そのことに気づいたなら、今取り扱っているものを大切にするべきです。備品を購入し、在庫を補充し、これまでの方法では得られない新しい客層を取り込むための宣伝を行いましょう

とはいえ、「感性」の在庫管理を捨てろと言っているわけではありません。

「理性」の在庫管理には、人間心理が考慮されないという弱点もあります。

お客さまは機械ではなく、ゲームは部品ではありません。だから私たち売り手側も心を持ってビジネスに取り組む必要があるのです。

「感性」の在庫管理における最終目標は、「トップオブマインド」になることです。トップオブマインドとは、例えば顧客がゲームのことを考えるとき一番最初に「このお店に行こう」と思いつくようになる状態のことです。

製品を使い捨ての部品のように扱っているうちは、トップオブマインドになれません。あらゆる製品(どこよりも多くの製品を)を取り揃え、買い物を特別な体験にすることで実現できるのです。また、組織化プレイを活かすことでも実現できます。

トップオブマインドを実現する上で回転率やその他の分析は役に立ちません。分析データが示しているからといって「感性」を完全に捨ててしまえば、顧客心理を失う危険性があるのです。

また、充実した品揃え(貴店のお客さまがそう感じるだけの豊富さ)を用意できないのも危険です。例えば私は、RPGなら必ず「7種類」用意します。分析結果をもとに冒険もののRPGを置かなくなると、お客さまにとっては品揃えの悪い店だと思われてしまうかもしれません。

知るべきことはたくさんあるのです。

「理性」と「感性」の活かしどころを知るには?

では、お客さまの中の貴店のイメージを崩すことなく在庫を管理し、ビジネス・チャンスを活かすにはどうすれば良いでしょう?

試行錯誤を繰り返すしかありません。それが在庫管理の難しさであり、うまくいったときの喜びもひとしおです。在庫管理のコツはそこにあるのです。

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