ワシントン州シアトル、パインストリート１番街。現代のコーヒーはここから始まりました。

1980年代後半、他社が客の回転率を上げる店舗作りに腐心する中、スターバックスはまったく逆の方針を取りました。

ミラノのコーヒー文化に着想を得たハワード・シュルツ/Howard Schultzは、スターバックスを友人とゆったり会話を楽しめる場として、あるいは会議や対談の場として提供することにしたのです。

最初は小さな１店舗だったスターバックスは、今や22,000店を数える世界的企業です。そして現在のゲーム店も、スターバックスの成功から多くのことを学べるのです。

なぜでしょうか？

スターバックスのやり方は売り上げを根本から大きく動かし、そしてそれは実店舗ならではの方法だからです。

（通販にできず）実店舗にできること

ここに居たいと思える大切な場所、それが「サード・プレイス」です――「アメイジング・ヒーローズ/Amazing Heroes」オーナー、スティーブ・ネメツキー/Steve Nemeckay

スターバックスの躍進は、「サード・プレイス（第三の場所）」という考え方をビジネスに応用した最も有名な例です。

「サードプレイス」の考え方は以下の通りです。 「サード・プレイス」とは、コミュニティにおける柱のひとつであり、自宅（ファースト・プレイス）や職場（セカンド・プレイス）とは別の場所を指します。

サード・プレイスでは、肩に力を入れずリラックスできます。明るい雰囲気や笑い声に満ちていて、誰もが好きなように判断して自由に意見を言うことができます。 誰に対しても開かれた場所でありながらも、そこにいる誰もが特別な気分にひたれる。 その場にいる全員が欠かせない人でありながらも、誰ひとりとしてそこにいるのが義務だと感じない、そんな場所なのです。

この「サード・プレイス」という考え方はこれまでの店舗がなかなか実現できなかったことであり、通販ではできないことです。パネラ・ブレッドやライフタイム・フィットネス、そしてユニクロといった名だたる企業は、この方法で前例のない大成功を収めたのです。

そしてこの考え方は、ゲーム店にも自然と当てはまります。

（デジタルゲームにできず）アナログゲームにできること

私に言わせれば、皆で集まり顔を合わせて何かをするだけで、面白い冗談を聞くのと同じくらい楽しいのです――サード・プレイス論の先駆者、レイ・オルデンバーグ/Ray Oldenburg

成功するゲーム店は、オルデンバーグの提唱する「サード・プレイス」の考え方を取り入れ、人と接するという何物にも代えがたい体験をもたらしています。

「サード・プレイス」型の店舗に見られる特徴として、比較的簡潔で居心地の良さに力を入れていることが挙げられます。営業時間が長く、店内の装飾は控えめで、そして飲食ができるのです。

しかし「サード・プレイス」の持つ利点の大部分は目に見えるものではなく、それを発揮するには後押しが必要になります。 例えば：

これらの方針をとり成功を収めている店舗は、「ゴーレム・ヘッド・ゲームズ」、「フェイス・トゥ・フェイス・ゲームズ/Face to Face Games」、「ゲーム・ウィザード＆ブルー・スカイ・ホビーズ/Game Wizard/Blue Sky Hobbies」など、たくさんあります。

皆さんもぜひWPN.Wizards.com内の「店舗の発展」をチェックし、WPN店舗の様々な実例をご覧ください！

By Matt Neubert