2015/08/10
「アイズナー賞」獲得店舗、「ザ・ドラゴン/The Dragon」からヒントを得ましょう!
2015/08/10
「アイズナー賞」獲得店舗、「ザ・ドラゴン/The Dragon」からヒントを得ましょう!
「今日の日記
今日もマジック:ザ・ギャザリングのカードを買った」
私がこの日記を書いたのは1994年のことです。 私のマジックの「オリジン・ストーリー」は、いくつかの軸を中心に広がっています――初めて買ったパックに入っていた《十字軍》、初めてイベントで優勝したときに使った「白ウィニー」デッキ、そして誤って車で轢いてしまった《氷の干渉器》。
これらの中心的なできごとはすべて、ミネソタ州南部のゲーム店で起こりました。それらのできごとがあったからこそ、私はマジックと一生ものの繋がりを築いたのです。 これはつまり、WPN店舗側にとっては一生ものの顧客を手に入れたことになります。
「ザ・ドラゴン/The Dragon」で行われた『基本セット2015』プレリリースで、参加者の男の子が《頂点捕食者、ガラク》を引き当てました。しかし男の子はそれを失くしてしまいました。もしかしたら盗まれたのかもしれません。
「本当に心が痛みました」と、オーナーのジェニファー・ヘインズ/Jennifer Hainesは当時を振り返ります。
そこで彼女は、代わりのガラクを男の子のために取っておくことに決めました。
「うちのイベントに参加してくれた子どもたちにとって、いい思い出になって欲しい。このガラクを売りに出すよりも、そっちの方が大切なんです」
代わりのガラクを用意するのは、皆さんが想像するより簡単です。 ジェニファーは大判サイズのガラクのカードを男の子のために用意しました――『基本セット2015』プレリリース・パックに1枚入っているものです。
こういった努力が、彼女にサンディエゴ・コミコン/San Diego ComiConの名誉あるアイズナー賞をもたらし、彼女は若いゲーマーや漫画読者を中心にした店舗の成功を成し遂げたのです。
そんなジェニファーに、店舗成功の秘訣を聞いてみました。 ここで彼女の話してくれた5つのヒントをご紹介します。
ジェニファーはfloorplanner.comの手を借りて、店内の環境を見直しました。
以前より彼女は、子ども連れが店に寄りつかないことに気づいていました。彼女の店が大人向けのものだと思われていたのです。 そこで彼女は、おもちゃのコーナーを前に押し出すことでそのイメージを払拭しました。子ども用の読書テーブルも置き、全年齢対象のコーナーを強く宣伝しました。
ジェニファーが熱心に後援しているものは、誰もが楽しめるものばかりです。例えばスポーツのユース・チームやジョー・シャスター子ども向け漫画賞/Joe Shuster Comics for Kids Award、それからゲルフ市で行われるサンタクロース・パレード――パレードの後は、店舗でも「スーパーヒーロー・ダンスパーティ」を開催しています。
「親御さんを満足させられれば、子ども向け商品の売上も伸びるのです」
そのためにジェニファーは「不安の撤廃」を方針として掲げ、それを厳しく守りました。トレードが公平に行われているか監視し、店内の通路はベビーカーも通りやすいようにし、漫画を購入した子どもを家まで送り届けました。
そしてもうひとつ、彼女が重視していることがあります。それはすべてのお客様を歓迎することです。 夫が子どもと一緒にゲーム店で買う物を物色しているとき、夫は歓迎され、彼女はないがしろにされることがあり、彼女はそれが気になっていました。 「ザ・ドラゴン」を訪れる母親たちには、そんなことは起こりません。
愛想がいいか? 正直で信頼できる人か? 面接中にジェニファーが考慮するのはこれらの点です――彼女はこれらを商品の知識よりも重視します。 「商品については後から学べますが、親しみやすさは学んで得られるものではありませんから」
中でも特に歓迎するのは、ベビーシッターやサマーキャンプの経験がある人です。
今では、子どもたちの多くがジェニファーの言うことをよく聞きます。しかしここまで来るのに、およそ1年かかりました。
「何かを変えたいと思っても、それはすぐに変わるものではありません。変化のときをじっと待ち、そのときに動けるよう備えておくべきなのです」
貴店でも低年齢層を取り込みたいとお考えなら、ぜひ今回ご紹介したジェニファーのやり方を試してみてください。子どもたちから目を離さないでくださいね!