2016/08/12
「ダンズ・ブックス&ゲームズ/Dan's Books&Games」のダン・ラフォーロ/Dan Ruffoloは、人口20,000人に満たない小さな町で200人近くのプレイヤーを引き込むことに成功しました。本日は、彼の話をご紹介します。
2016/08/12
「ダンズ・ブックス&ゲームズ/Dan's Books&Games」のダン・ラフォーロ/Dan Ruffoloは、人口20,000人に満たない小さな町で200人近くのプレイヤーを引き込むことに成功しました。本日は、彼の話をご紹介します。
2年前にオンタリオ州のコーバーグという小さな町に店舗を開いたとき、まさかマジックだけの商売で2年も経たずにアドバンスレベルへ届くほど成功できるとは思いませんでした。店まで1時間もかかるようなところから続々とプレイヤーが集まるとは、考えもしませんでした。
人口20,000人に満たないこの小さな町で、どうやって200人近くのプレイヤーを引き込めたのか? 今日はそれをお話します。
大きな市場で有効な、製品のことをよく知り、コミュニティを築き、最高のカスタマーサービスを提供するといった一般的なアドバイスも、もちろん効果的です。ですが私は、小さな市場でこそ特に有効なアイデアをいくつか思いついたのです。
小さな市場内で唯一の店舗の場合、プレイヤー側がこちらに合わせてくれることも期待できます。しかしだからこそ、こちらからも寄り添うようにしました。
私が店を開いて最初にやったことは、来店してくれたマジック・プレイヤー全員にアンケートを取ることでした。どのフォーマットでプレイしたいか、何曜日の何時からプレイしたいか、といったことを尋ねたのです。そして彼らのフィードバックをもとに、イベントスケジュールを少しずつ改善していきました。
モダンをやりたいというプレイヤーが多ければモダンのイベントを増やし、スタンダードをやりたいというプレイヤーが多ければスタンダードのイベントを増やしました。
また、シフト勤務のプレイヤーも好きなフォーマットで遊べるように、時々スケジュールを変更しました。
小さな市場では特に常連のお客さまが大切なので、彼らのスケジュールに合わせられるようにしましょう。
小さな市場では、イベントに32人のプレイヤーを集めることがアドバンス・レベル達成への最大の障害になります。私の店でも、ポイント戦のイベント1回で32人を集めるのは困難であるとわかりました。
そこで私は、方針を変えました。
カジュアル・プレイヤーたちを競技的なイベントに参加させるのではなく、カジュアル・イベントを増やしてカジュアル層を育てたのです。競技志向のプレイヤーたちもリラックスした空気の中で統率者戦やデッキのテストを楽しみ、カジュアル・プレイヤーたちも同志で賑わう店にこぞって集まりました。
そしてある日のカジュアル・イベントで、32人のプレイヤーを集めることに成功したのです。ウチのカジュアル・イベントは今でも、20人後半くらいのプレイヤーが安定して参加してくれていますよ。
コア・レベル店舗では、割り当てられる製品の数は極めて限られています。例えば『From the Vault』シリーズは数えるほどしか割り当てられず、『エターナルマスターズ』のような限定生産セットも非常に少ないです。ただ販売するだけでは、恐らく需要を満たせる数が用意できないでしょう。
そこでこれらの製品をうまく使い、お客さまのイベント参加率を上げるのに役立てましょう。
例えば私の場合、天使の部族トーナメントを開催してその優勝賞品を『From the Vault: Angels』にしました。参加者たちは天使をテーマにしたデッキで戦い、優勝者には『From the Vault: Angels』を贈ったのです。このイベントは大盛況でした。
小さな市場にある小さなコミュニティの最大の利点(そう、利点です!)は、コミュニティ内の結びつきが強くなりやすいことです。
誰もが自然に他の全員の顔を覚え、交友を温め、ライバル心を育み、切磋琢磨し合う環境ができる。その環境こそ、店舗をよりよい場所にするのに役立つのです。
私はユニークなものを用意してコミュニティを育てました――大きくて座り心地の良いリクライニングチェアです。あるフォーマットで行われたイベントの優勝者は、次回同じフォーマットでイベントが開催されるまでそのフォーマットの「チャンピオン」になります。
次回のイベントにおいて、チャンピオンは全ラウンドを通して同じテーブルで、リクライニングチェアに座ってプレイすることができるのです。リクライニングチェアに座る権利をめぐる戦いは大盛り上がりで、100ドル相当の賞品に負けないほどでした。
「地方の小さな店舗がアドバンス・レベルに到達するのは不可能だ」と思っている店舗はあるかもしれません。しかしコミュニティの声にもっと耳を傾けて、彼らの求めるものを提供し、小さなコミュニティならではの利点をうまく使ってやれば、アドバンスプラス・レベルを達成することだってそう遠い目標ではないのです。
本日の店舗: Dan's Books and Games