2015/06/02
決して世界最高にお金をかけたのではなく、世界最高に参加費が安かったわけでもありません。 それでも彼らは、毎週金曜日に大盛況のイベントを開催しているのです。
2015/06/02
決して世界最高にお金をかけたのではなく、世界最高に参加費が安かったわけでもありません。 それでも彼らは、毎週金曜日に大盛況のイベントを開催しているのです。
開催形式はスイス式の4ラウンド。1勝ごとに1パックの賞品。
金曜の夜の「マッドネス・ゲームズ/Madness Games」の様子を見ると、他のゲーム店と大きく違う点は見受けられません。
そう、毎週250人ものプレイヤーが集まることを除いては。
賞品が異常に豪華なわけでもなく、参加費が異常に安いわけでもない。 では、この大盛況の理由とは?
「こんなにたくさんのプレイヤーが来てくれる理由を聞かれても、うまく言葉にできませんよ」と、オーナーのクリス・メトラー/Chris Mettlerは言います。
と言いつつも、彼はこれだけの参加者を集める理由を極めて分かりやすく語ってくれました。
「私たちは、店舗の雰囲気をキッチン・テーブルでマジックを遊ぶのと同じものにするよう取り組みました」
この世界最高の盛り上がりを見せるフライデー・ナイト・マジックも、初めからこうだったわけではありません。 2010年、「マッドネス・ゲームズ」は長らく開催していなかったイベントを再開し、『エルドラージ覚醒』プレリリースで30人のプレイヤーを集めました。
当時、テキサス州北部のマジック・シーンではトーナメント志向のプレイに重点が置かれていて、賞品も上位のプレイヤーに集中していました。 その中でクリスは、プレイヤーたちの反対を受けながらも堅い雰囲気をなくそうと働きかけました――賞品もより多くのプレイヤーが受け取れるように尽力したのです。
この方針は正しいと言えるでしょう。マジックの組織化プレイに準ずる大会に定期的に出ているプレイヤーは、わずか6%に過ぎないのです。 クリスは、残りの94%を惹きつける選択を取りました。
マジックのプレイヤーの94%は、家で遊んでいるのです。
それから5年をかけて、「マッドネス・ゲームズ」はゆっくりと拡大していきました。
「参加者は少しずつ増えていきました。60人、80人、90人……」と、クリスは思い出すように言いました。 「そして『今』は、220人から260人のプレイヤーが来てくれます」
私たちの「FNM」には、安心感があります。 毎週期待通りのことがそのまま行われるのです。
リラックスした雰囲気は、「マッドネス・ゲームズ」が果たした他に類を見ない大成功の礎となりました。 では、彼らはそれをどうやって維持したのでしょう?
「いや、そう言われてもちょっとわからないですね」とクリスは答えます。
しかし、クリス自身が意識していなくとも彼の試みは完璧なものでした。コーポレート・エグゼクティブ・ボード/Corporate Executive Boardの研究によると、 気楽さを感じたり信頼が高まる経験をしたり、そして手間がかからない体験をしたりといったことが続くと、実に94%の顧客が再来店するそうです。
「清潔感とシンプルさ、ですかね」と、クリスは続けたのでした。
「マッドネス・ゲームズ」のフライデー・ナイト・マジックに見る「手間のかからなさ」
時間通りにイベントを始める:「最もシンプルにして再優先のことですね」
アナウンスの内容は決まったものを用意しておく:「開始時のアナウンスはテンポよく進めます」
ラウンド間の空き時間をできるだけ減らす:「ラウンド終了時には、対戦結果の99%の処理を終えておくべきです」
店内でのマナーを守らせる:「ウチには、店までランボルギーニで乗り付ける年収何百万ドルのCEOもいれば、2マイルの距離を自転車でやって来る人たちもいます。彼らはみな同じものを求めてウチに集まっています。だから、皆に等しく敬意を払うべきなんです」
貴店はクリスと同じ規模のコミュニティに支えられていますか? ほとんどの店舗がそこまで大きくないでしょう。
貴店には250人のプレイヤーを受け入れられる広さがありますか? ほとんどの店舗がそこまで大きくないでしょう。
ですが、たとえ店舗の大きさがどんなものであろうとも、本日ご紹介した戦略は活かせるはずです。リラックスした雰囲気と安心感は、強力なツールなのです。
ぜひ貴店にも取り入れてください!