Bahr: イベント構成が崩れたときの対処法

12日 3月 2018年 | 3 分(読むのにかかる時間)

By Michael Bahr, managing partner of Desert Sky Games and Comics

私たちはある日、損をするイベントが多いことに気づきました。

「デザート・スカイ・ゲームズ/Desert Sky Games」では、参加賞のパックに加えて1勝ごとに1パックを賞品として出しています。これなら基本的に賞品を参加費で賄うことができますが、参加者数が奇数になりラウンド数が増えると賞品が足りなくなります。不戦勝も勝利扱いなので、同じコストで賄えないのです。

そしてある日、参加者数が奇数になるイベントが圧倒的に多いことに気づき、驚愕しました――しかも構築フォーマットのイベントだけです。偶然とは思えません。何かが間違っていることはわかりました。では何が?

イベント計画の鍵は、できるだけ変えないことです。しかしイベント構成を変えなければ、プレイヤーたちの習慣も変わりません。深刻な問題を見つけたらどうすれば良いのでしょう?

ここで言う「深刻な問題」とは、「近隣の店舗が同じ時間にイベントを開催している」といったことではありません。こちらのイベント構成が崩れている状態のことです。「イベント運営が原因でスタッフが残業を余儀なくされている」ことや「想定より賞品が多すぎて損益を出している」ことを指します。

私たちは後者の問題に直面しました。店舗をギルバートからチャンドラーへ移転した後のことです。そこで私たちは、以下の対処法をとりました。

1)イベント構成がその土地柄に合っているかモニタリングする。これで最初に調整が必要な部分を知ることができました。

2)良いプレイ体験を提供でき、かつ店舗の利益を生み出せる方法を見つける。イベント構成を変えるのは既存のプレイヤーを失うリスクもありますが、イベントを開催しても損をする状態でそのリスクを恐れる必要があるでしょうか?

3)決断は力強く。どのような変更を行っても、苦情は来ます。ですが貴店の利益を守るために調整が必要なら、周りの声に慌てないでください。

効果は表れました。

Linuxの開発者であるリーナス・トーバルズ/Linus Torvaldsの名言に「目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない」というものがあります。私たちゲーム店に当てはめるなら、イベントに関わる人が多ければ多いほど、その問題点が表面化しやすいということです。多くのプレイヤーが集まれば、イベント構成の「バグ」がすぐに見つかるのです。

実はプレイヤーの中に考え深い人がいました。参加者数が奇数になれば不戦勝が発生します。第1ラウンドが不戦勝なら、そこでドロップして2パック獲得できます。だから参加者数が偶数になるのを待ってから最後に参加し、不戦勝を狙うプレイヤーがいたのです。

彼らは賞品の期待値を少しでも上げようと努力していました。それは仕方のないことです。店舗から見れば、ひとつひとつはそこまで大きな問題ではありません。しかし何週間にもわたって賞品が出すぎている事態を確認した私たちは、このまま放置したら水滴がやがて洪水になることに気づきました。

最終的に、イベントによって賞品を変える決断を下したのです。

ドラフトでは参加者数が奇数にならないよう手を尽していたため、今回の問題は構築フォーマットのイベントにのみ影響がありました。なのでドラフト・イベントの賞品は、参加賞1パックに加えて1勝ごとに1パックで変えていません。

カジュアル・イベントでは2勝目からパックがもらえます(第1ラウンドの不戦勝では得られません)。競技志向のイベントでは全体的に賞品を見直し、3勝1敗と4戦全勝のプレイヤーに賞品を出すようにしました。

この調整によって、カジュアル・イベントも競技志向のイベントもそれぞれの良さを保つことができ、店舗の利益を生み出すことにも成功しました。成功の鍵は先ほどのステップ3――力強く決断したことです。

イベントごとに賞品を変えると複雑さが増すため、お客さまにしっかりと伝える必要があります。

私たちはあらゆる手段を用いて発表し、適用される日も明確にしました。お客さまの説得には力を入れました。賞品に期待するカジュアル・プレイヤーには、「勝者がすべて」ではないことを伝えて安心させました。競技志向のプレイヤーは元々上位の賞品が多いことに反対しないため、多少は楽でした。

おかげでイベントの参加者数は減らず、新規プレイヤーも安定して得られています。今後また別の問題が出てきても、私たちは同じように対処するつもりです。問題を把握し、良い体験を損ねることなく問題を解決できる方法を見つけ、力強く決断します。

(マイケル・バール/Michael Bahrは、アリゾナ州チャンドラーに店舗を構える「デザート・スカイ・ゲームズ」の執行役員です。  アリゾナ州立大学で法律の学位を取得した彼は、行政の健康管理職として7年勤めたのちに現在の職に就き、またレベル3ジャッジとしても4年間にわたり精力的に活動していました。)